21時入眠のブログ

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感想:異世界おじさんⅣ(殆ど死んでいる)

※ネタバレあるかも知れませんのでご注意を。


異世界から現代日本へ帰ってきたおじさんが語る、異世界冒険譚?
残念な冒険、シュールコメディ漫画です。

 

異世界おじさんⅣ

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4巻の表紙は誰かと期待していたのですが、ここでまさかのおじさんが……。
いや、可愛いんですけどね。
でも、中身はおじさんです。
1巻表紙のツンデレさんと比較すると、髪型と表情のせいか幼く見えますね。しかし、眼鏡を掛けているからか、ちょっと妖艶な合法ロリ的なお姉さんにも見えます。
でも、中身はおじさんです。
あと、胸がすっごい違和感を感じて横にしてみたら肩と胸でした。

 

 

1. あらすじ

1ー1 3行あらすじ

おじさん変身しまくり

田淵先生強すぎ

ツンデレさん出番少ないのに可愛すぎ


1ー2 ざつあら(雑なあらすじ)

なりゆきで伝説の勇者となったアリシア一行たちとおじさんはダンジョン攻略。

どうにか上手くいきましたが、危なっかしいアリシアたちなので事の説明をしに王都へ行くも、後ろ暗くて似つかわしくないシリアスな展開が!

窮地に立たされたおじさんはかつての恩師にして最強生物・田淵先生の力を借りて完封無双!

しかし、そこへ正規騎士となったメイベルちゃんが立ちはだかる!!

なんやかんやで丸く収まり、魔炎竜になったおじさんの前にツンデレさんが現れます!!!

ついでに現代日本はクーラー代で人類が滅亡の危機に立つも魚の頭で救われます。

 

2. 個人的ハイライト

2-1 おじさん

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出典:殆ど死んでいる(2020年4月23日)『異世界おじさんⅣ』66頁_㈱KADOKAWA

アリシアたちを騙したことに対して開き直る司令との舌戦に恩師の力を借りるべく変身したおじさん。

4巻は本当にこの田淵先生にすべてを持っていかれましたよ!
前フリで、おじさんが”俺の知る最強の生物に変身して”というものだから、魔炎竜にでも化けて大暴れしたのか!?と、ちょっと期待してからのコレですからね。

最初に見た時は”え、誰? 出てきたっけ、こんなキャラ?”と頭の中が完全に真っ白になりました。

そこからいきなり”パァン!”とビンタして、言葉になってない怒鳴り声を上げて、反論しようとしたところからビンタ連発の理不尽超展開とか。

 

こんな状況で体罰教師に化けるだなんて誰が想像できるか!

さっきまでの後ろ暗い、シリアスな雰囲気はどこにいった!!

おじさんがおっさんになって切り抜けるとか意味わからなすぎるわ!!!

そして、作者!! これ、絶対にモデルいるだろ!?

 

まあ、こういうところを見ると、おじさんってやっぱり日本人にして陰キャだなぁとしみじみ思います。
かくいう私もなんですが、やっぱり縦社会に弱いといいますか。

司令官相手に舌戦で打ち負かされるどころか、あのメイベルちゃん相手すら王都の正騎士になったと知った途端に居住まいを正してますからね。正座に敬語ですからね。

さて。
ここにきて第9話の”禁断の魔法”の伏線が回収されるとは思いませんでした。
というか、この漫画で予想通りになったことなんて一度もないのですが。

たかふみに合わせてラプトルになったりして生肉が美味しそうに見えるとか、なるほどな~と納得しましたよ。

いまいち、肉体の変化による心の変化がピンときていなかったもので。

食の嗜好が変わるとか物事を考えるのが億劫になるとか、変身した生物特有の一面が精神を汚染するわけですね。

この分だと、記憶削除による人格変化もそのうち出てきそうですね。

ツンデレさんは確か髪飾りの効果で精神干渉はできませんし、アリシアスナック感覚でポンポン消されていますけど、幸い人格への影響はないようです。

となると、メイベルちゃんかなぁ? 考えにくいですけどね。

そういえば、異世界にておじさんが凍結封印をされている時に、氷の一族の開祖が日本人だとメイベルちゃんはツンデレさんに話しました。

事実、おじさんは現代日本に帰ってきて初めてその事実を知ります。

その時のおじさんの反応は素直に見れば、”氷の一族の開祖が日本人転移者だなんて知らなかった”ですが、深読みすると”ツンデレさんが、おじさんが日本人転移者であると知ったのはこの時だったのか”とも受け取れるわけでして。

ふむ。
凍結封印後の朝食で自己紹介した際、おじさんは日本へ帰ることを目的としていると言ってました。

しかし、ツンデレさんとしては、やっぱりおじさんに帰ってほしくなかったでしょう。

あまり考えたくない展開としては、ツンデレさんが探していた古代魔道具の中におじさんが日本へ帰れる道具があり、それを渡す際におじさんに記憶を消すように頼んだ、のかもしれませんね。

その時に人格が大きく変わってしまい……。

ツンデレさんが報われない展開にならないことを祈ります。


2-2 ツンデレさん

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出典:殆ど死んでいる(2020年4月23日)『異世界おじさんⅣ』144頁_㈱KADOKAWA

4巻のツンデレさんの出番はめっちゃ少ないのでハイライトを入れるべきか迷ったのですがやっぱりどうしても入れたくなりました。

そりゃもう、おじさんが自我を失って1ヶ月も魔炎竜になっている中で出てくるのは王道すぎでしょう。

おまけに露骨に指輪を見せるとか卑怯でしょう。

報われない恋を散々してきたツンデレさんですからね、この展開というか見せ場はカタルシス半端ないです。

それにしても、ツンデレさんが出てきてからまるで異世界のバトル漫画のように胸熱な描写でした!
ルバルドラムで見せた戦闘態勢ということは、余裕はありそうに見えますがツンデレさんも本気ですね。

魔炎竜と化したおじさんをどうやって正気に戻すのか?

そもそも誰に操られるわけでもなく、おじさんが勝手に変身して自爆している状況。
タコ殴りにして無理やり大人しくさせるのか?

次巻、最大注目カードですね!


2-3 メイベルちゃん

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出典:殆ど死んでいる(2020年4月23日)『異世界おじさんⅣ』84頁_㈱KADOKAWA

 野宿していたところを王都騎士たちに狩られかけ返り討ちにしたら正規騎士となったメイベルちゃん、めっちゃイキり倒しております。

いやぁ、もうこの子は本当にネタに事欠かないと言いますか。
封印の氷はちょくちょく瞬間氷解起こしますし、かと思いきや一瞬で復活しますし、メイベルママも相当にアレな性格をしているのが判明しましたし。

いや、メイベルママがやべー性格をしているのは3巻にて既に明らかになっていましたね。なにせ娘を置いて若い男と家を出ていくような女です。
しかし一族の秘密を本にしているとは。印税生活でウハウハなことでしょう。欲望に忠実すぎる。

ツンデレさんが故郷の本で読んだとか、有名と言っていたのもこの本なんですかね。
少なくとも王都の騎士の間ではまだまだ認知度が低いようですけども。

まあ、おじさんは間違いなくこの本を買って、メイベルちゃんにリベンジしようとする日が来るでしょう。
もうそのフラグがメキメキに立っております。
メイベルちゃんが大泣きする姿がもう目に見えていますよ!

ちょっと気になる点として。
メイベルちゃん、おじさんからもらった指輪はどうしたのでしょう?

指には何も嵌めていませんが、騎士になる前は野宿をしていたようなので売却していないのは明らかです。売って大金を得たら、尽きるまで堕落した生活を送るとしか思えませんからね。

虎の子と言っていたので大事にしまっているとは思いますが、メイベルちゃんのことですから失くしてしまったという展開になっても不思議ではありません。
いや、失くしていたらもうこの世の終わりのような絶望の顔をし続けるでしょうし。

おじさんからはちょくちょく可愛いと言われて照れている顔を浮かべるなど、おじさんに惚れていそうな描写も見られますが、何か微妙に違うというか……?

実際、おじさんに惚れていたとしてもツンデレさんと張り合えるような性格はしていないので、ハーレム展開になるとは思えません。

指輪を後生大事に持ちながらも最終的には売っ払って”なんであんな辛い思いをしていたんだろう”と怠惰に耽溺するメイベルちゃんの将来が見えますが、それは先のお楽しみということで。

とりあえず、日頃の勤労態度とおじさんと仲良くしていたことで正規騎士は解雇されました。

おそらくはまたおじさんの命を狙いに来ると思われますが、はてさて?

メイベルちゃんが真人間になれることを無駄と知りつつも祈って、今後の展開に期待します。

 

2-4 アリシア

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出典:殆ど死んでいる(2020年4月23日)『異世界おじさんⅣ』16頁_㈱KADOKAWA

ライガとエドガーにお姉さん主張をするアリシアがとても可愛いです!

ツンデレさんがツンデレ属性で、メイベルちゃんがニート属性なら、アリシアポンコツ属性といったところでしょうか。

やはり見た目とは裏腹な性格をしていましたよ!

3巻にて疑問に思っていたのが解けましたが、意外なことにこの3人は冒険者歴半年という駆け出しもいいところのペーペーでしたよ。

まあ、外見から若いのは明らかなので熟練ではないのは間違いないのですが雰囲気とかから、てっきりそれなりに場数を踏んできたと思ったのですけども。

また、冒険者仲間ではなく幼馴染の3人とは。

おまけに、伝説の勇者の称号を得た理由は結局あのゴブリン退治だったと。

うーん、ことごとく予想を外してしまった。
というか、あのゴブリンの大群も5万もいたんですね!

数だけならば一国の軍事力に匹敵するレベルなので、それを潰したともなれば伝説の勇者とも言えるでしょう。

そして、やはり初代の伝説の勇者はおじさん同様に転移者で”特典”により称号を得ていた可能性が濃厚ですね。

50年も空席だったのは称号に見合う強さを持つ人物がいなかったか、あるいは司令が言っていましたが魔物の勢力のバランスが保たれていたため、伝説の勇者が不要だったのでしょうか。

まあ、そこは置いといて。

ルバルドラムでおじさんが結界を張り直した件をアリシアは覚えていました。

これはいったい何の伏線なのか?
ゴブリン退治の後、おじさんが3人から消した記憶は”おじさんがゴブリン退治をした”だと思います。

また、アリシアからルバルドラムの一件は記憶から消さなかった、と。

おじさんにとってはルバルドラムの一件を一番消したかったはずなんですが、消さなかったということは人格への影響を懸念したためですかね。

前回、アリシアは”おじさんが結界を張り直した件”をこっそりとですが指摘しました。今回はおじさんが不要に名声を持たないようにと気を遣って”知らないフリ”をします。

しかし、”それ”をわざわざおじさんに言う必要はないはず。

なぜ言ったのか?

可能性としては、アリシアは記憶消去を受けても記憶が戻る魔法が使える、ということでしょうか?

アリシアが神聖魔法を使えることは間違いなく、メイベルちゃんが司祭に操られた時も神聖魔法ですから、神聖魔法には精神に干渉できる能力があります。

それは消された記憶も元に戻せる可能性を示しています。

ですが、とてもゴブリン退治のことを覚えているとは思えません。もし、その件を思い出したのなら、ライガやエドガーの記憶も元に戻しているでしょう。

何かの拍子で、彼女だけが記憶を取り戻したのでしょうか?
流石に頭を打ってとかではないと思いたいのですが、アリシアポンコツ属性だからなぁ。

今後、その辺りに注目ですね!


2-5 21時入眠的に愛してやまないコマ

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出典:殆ど死んでいる(2020年4月23日)『異世界おじさんⅣ』99頁_㈱KADOKAWA

司令、みんなから愛されてるなぁと、ついさっきまでメイベルちゃんが操られてシャレにならない状況だったとは思えないような、ほのぼのとしたコマです。

そして、グレイラーが可愛くなっていきます。というか、グレイラーは司令に惚れているでしょうね。
命の恩人でもありますから、好意を抱いていても不思議ではありません。

おそらく、この司令もまた出てくるでしょう。下手したらレギュラーになるのかも知れません。

そうなった時に、ツンデレさんの恋愛相談者としてグレイラーが出てきたりするかも!

なかなか面白い展開になりそうなので、そうなることを期待しています!

 

3. おまけをちらっと紹介

どうやら街で寄生型の魔獣が出ているとのこと。

寄生されている人はお腹に感染の兆候が表れるため、おじさんはメイベルちゃんとツンデレさんが寄生されていないか確認にかかります。

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出典:殆ど死んでいる(2020年4月23日)『異世界おじさんⅣ』151頁_㈱KADOKAWA

……おじさん、一応、下着を見ないようにと気遣っているつもりなんだろうけど、

普通に犯罪だよ。

 

あー、でも。

女性が急に倒れたりしたら、締め付けを緩めるためにブラを外してあげたりしないといけなかったりするでしたっけ。

まあ、なんにしても……。

 

くっそ
イチャイチャしやがってぇぇぇぇぇーーー!!!

なんだ!?
いったい何を見せられているというんだ!!??

おじさんはとっとと役所に行って出すもの出してこいよ!!!!

 

4. ちょこっと考察と総括を

今回、田淵先生のインパクトでシリアス展開を完全に吹き飛ばされてしまいましたが、ちょっと整理したいと思います。

リカルド司令、グレイラー副官、ゼネルガン司祭の3人の密談で、アリシアたちについて話をしていました。

この時、まだアリシアたちは深闇の迷宮を攻略したと報告していなかった、もしくは王都にまでその報告が届いていなかったのでしょう。どちらにしても、時間的に報告が間に合わないのは無理もありません。

そのため、司令はアリシアたちがダンジョン攻略を諦めたと誤解していましたが、実際はアリシアたちはおじさんの力を借りて、攻略に成功しております。

そして、現在は魔毒竜や魔炎竜が討伐されたことで魔物の勢力のバランスが崩れた危うい状態。

あぁ、アリシアたちが期待過剰で危険な依頼を与えられ、ボロボロになっていく状況が目に浮かびます。

しかし、その度におじさんが世話を焼くのでしょう。ある意味ではおじさん、この3人の引率者ですね。原因がおじさん自身ですからそこは仕方ないでしょうけども。

 

で。
ちょっと気になることを副官のグレイラーが言っていました。
11年前にもゴブリンの大軍勢が村を襲ったとのこと。

ふーむ。

それは11年前にも魔物の勢力のバランスが崩れたことを意味するのでしょうかね?

もしそうであれば、何が起こったのか?

流石に竜がホイホイと倒されるとは思えませんので、竜絡みではないでしょうけど、一体何があったのか。

そのうちゴブリンたちと話し合う機会とかまで出てくるのではないでしょうか。

そもそもゴブリンは話せる知能を持つのかわかりませんが。

ただ、ツンデレさんはエルフです。

エルフは妖精の一種であり、ゴブリンも基本的には妖精に分類されます。

この辺りは作品によって魔物と分類するものもあるので、正直なところかなり曖昧ですが。

おまけに私はこの手の分類がよくわかっていませんし。

ゴブリンに話せる知能があるかどうかは微妙なところですが、馬車を扱ったり、道具を使ったりと知能は高いので話せても不思議ではありませんね。

しかし、このグランバハマルではオークは話さないみたいなんですよね。3巻にて、おじさんが見世物小屋へ連れて行かれたのは”人語を話す希少オーク”と勘違いされて売られたわけですから。

いや、あくまでも話す種類のオークもいて、それらが希少だからということでしょうか?

流石にそこまで細かく設定されていないか。

私としては、オークを見てみたいんですけどね。

おじさんはオークと誤解されるわけですが、いったいどれほど似ているのか。やはりどこかで検分させてもらわないと!

 

さて、次巻はツンデレさんがどうやっておじさんを正気に戻すのか。

結構ガチな戦いが予想されますが、この漫画においてそのような展開を期待するのは間違っているでしょう。

とはいえ、おじさんは別に操られているわけではないんですよね。竜に変身したら正気を失ってしまっただけなので。

そうなると、やはりツンデレさんがおじさんをタコ殴りにして元に戻すのか?

ここで2人の絆とかが描かれれば、と期待しなくもないのですが、やはりそれはないでしょうから、タコ殴りなのかなぁ。

まあ、ツンデレさんはおじさんへの恨み言なら人一倍ありますし、多少痛めつけても誰も文句は言わないでしょう。

できれば、次巻は胸熱な展開を期待して。

 

ではでは~。

 

 

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